ソウルたよりー梨泰院ー 梨泰院と書き、イテゥオンと読みます。 近所に米軍の施設があり、各国の大使館が集まっているので、 外国人が多く、さながら日本の六本木のような場所です。 私の個人的な意見ですが、韓国は小麦粉とバター、チーズが良くなく イタリアンが押し並べて美味しくありません。 もちろん、庶民的価格ではない所へ行けば満足する味ですが。 ここ梨泰院には世界各国の料理屋が集まっているので、 イタリアンはもちろん、ウズベキスタン料理などを食べによく出向きます。 話はちょっと逸れますが、 私の親族に元米陸軍中佐だった叔父がおります。 あまり近い親族ではありませんが、大変気が合い親交がありました。 父が亡くなってからは、そんな親交も途絶え気味だったのですが、 この夏、甥が米国留学のためカルフォルニアへ行くことになり、 そうだ、久々に叔父さんに電話してみよう！ということになりました。 Pebble Beachの純和風建築の家に、今やお一人で暮らす叔父は、 忘れかけた日本語で一生懸命会話をしてくれました。 その中で、私が、 「私、今、南朝鮮に居るのよ」と言うと、 「あー、そう。ワタシ1961年にいたよ」 「今もヨンサンに基地があるよ、その隣のイテゥオンには良く行くよ~」と言ったら、 「あー、イテゥオン！」 「じゃあ、叔父さんが居た頃、ヨイドにまだ滑走路が有った？」 「ヨイド…どこ」 「ヨイドはハンガンに突き出た島みたいなとこよ」 「あー！ヨイド。あったよ。ワタシは61年に南朝鮮に行き、 62年に日本行き(練馬の米軍施設グランドハイツに居た) 63年にベトナム行ったね、69年に帰ってリタイヤした。 だから60年代は1年しか米国に居なかったね。」 「その頃の南朝鮮と今は変わったよ。」 「そう、あの時、テレビ無い、自動車無い(その手の産業が無かったという意味) 国民との会話、日本語だったね。」 私は60年生まれですから、電話で話しながら、叔父と一緒に時空の旅をしたような、 懐かしくも、何か新しい、ワクワクするようなとても表現できない気持ちでした。 叔父は、今年92歳ですが、今でもジュエリーの学校に通って居るそうです。 昔から、銀細工などが趣味の叔父です。 先日もイタリアンが食べたくて、梨泰院へ行きました。 パスタを注文したので、ピザはゴルゴンゾーラだけで焼いてもらい、 蜂蜜をつけていただきました。 この店は、韓国の芸能人が経営者ですが、商売上手で梨泰院だけでも9店舗あります。 ゲイだと噂がある人ですが、その噂を裏切らず、スタッフの男性が全員、イケメン。 と、いうか余りにも美しい男性陣。 一緒に行った友人は、あのウエィターに会いたいから、また行こう！と言っております。 (2015.10.10　田中 貴子 記)